お知らせ

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2019.11.25

養蜂業者や農家が支える植林

養蜂業者や農家が支える植林

約150年の歴史を持つ世界的なパルプ・製紙会社、王子グループは、東京都中央区に本社を構えているが、その事業と植林活動は世界中に広がる。

王子グループは、国内に所有する19万ヘクタールの社有林に加え、ブラジル、ニュージーランド、インドネシア、ベトナムの他、諸外国にも約25万ヘクタールの植林地を保有している。

ブラジルにある王子グループの海外法人で、植林とパルプの製造販売を手がける Celulose Nipo-Brasileira(CENIBRA)は、植林地の中や近隣コミュニティに雇用を創出し、農家や養蜂業者などの地元の異業種の人たちと連携することで、地域経済に貢献している。

CENIBRA は、自社が所有する、農作物生産に適した土地を、320以上の農家に貸与している。

「これは、農家の収入を安定させると同時に、植林活動への理解を得るための方策です。傾斜地だけでなく、平坦な土地にも植林できた方が良いのは当然ですが、地元の理解と信用を得ることが、最優先です」と、王子の植林事業部長の楠畑健次氏は述べた。

CENIBRA では、遊休地にユーカリを植林することを農家に推奨しており、彼らに苗を提供し、植林のノウハウを共有している。育った木は CENIBRA が買い取っている。

「これもまた地元の方々の生活を支えていて、彼らと当社の協力関係の構築にも一役買っています」と、楠畑氏は話した。

また、約200の養蜂業者が、CENIBRA が所有する森林で養蜂を行なっている。この協業の主目的は、安全性の向上だと楠畑氏は明かした。

「植林地は巨大なので、隅から隅まで監視するのは不可能です。養蜂業者に当社の所有地を利用してもらうことで、火災や侵入者に対する監視の目を増やすことができます。土地を利用する代わりに、生産した蜂蜜の5パーセントを納めてもらっています。これは来訪者へのお土産や、贈り物として利用しています」と、楠畑氏は語った。

CENIBRA は、昨年8月に設立された若手起業家を育てるセンターを通じても、地域に貢献している。このセンターは同社とベロオリエンテ市、小規模事業者を支援する地元 NPO が連携し、設立した。ここでは起業を目指す18歳から25歳まで、計80人の地元住民に、無料の講座や研修、教材、食事、交通手段を提供している。

ニュージーランドの子会社、Pan Pac Forest Products (Pan Pac)も、地域のコミュニティを支援している。Pan Pac の植林地があるのは辺境の地域のため、高度医療サービスが行き届かない。Pan Pac は他の企業数社と協力して、地域で利用できる医療ヘリコプターへの支援を行なった。

「重病や大けがの場合には、車では何時間もかかる総合病院へ運ばなければなりません。ヘリコプターがあれば、当社の作業員だけでなく、地元の方々の緊急時にも、命を救うことができるかもしれません」と、楠畑氏は話した。

Pan Pac では、植林地の近くにすむキウイなどの絶滅危惧種を守る活動をしている環境団体に、寄付も行なっている。

「講堂のキッチン設備を整備するために、地元の学校にも寄付しました」と、楠畑氏は述べた。

インドネシアの現地法人、Korintiga Hutani は、2018年12月に深刻な洪水被害に遭ったカリマンタン島の地元コミュニティに支援物資を届けた。このエリアで植林を行なうこの法人は、地域の祭りや健康診断の支援も行なっている。

ベトナム中部にある子会社の Quy Nhon Plantation Forest Company of Vietnam は、辺境地域に医師を派遣したり、地元の学校にトイレや門を設置したりするなどの活動をしている。

王子グループの事業や資源、また環境の持続可能性を保つためには、地元コミュニティとの協力関係が基盤となる。

「当社が事業を行なう地域やその周辺のニーズを知り、必要なところに必要な支援をすることを、今後も続けていきたいと思います」と、楠畑氏は語った。

本記事は、The Japan Times 本紙に掲載された英文記事の和訳です。
原文はこちら(英文)
https://www.japantimes.co.jp/esg-consortium/2019/11/17/esg-consortium/beekeepers-farmers-aid-forestation-efforts/